紳士世界線のwikiです

 カリフォーニエン大公国の首相について解説する。君主にして国家元首であるカリフォーニエン大公に対し、首相は行政の長として実際に政治を執り行う事実上の元首である。カリフォーニエン・ドイツ語での表記はReichskanzlerであり、国家主席、国家首脳、首相、と訳すことができる。
 現職はレンツ・ダルマイヤー。同氏は、カリフォーニエン史上初の女性の首相でもある。

歴史

 カリフォーニエンで現在の立憲君主体制が完成したのは19世紀も後半に入ってからのことである。それ以前は大公による君主政治で、それを補佐する一部の政治顧問や宰相が存在しているにすぎなかった。興味深いことに、カリフォーニエンの政治の近代化は大公自らが主導となって行われた。1896年、第10代大公アイゼンバルク・アルブレヒトは宰相ヴァンガード・ベッケンマンに西ヨーロッパ諸国の政治を参考に議会制民主主義と内閣の組閣を指示し、ベッケンマンは初代首相としてカリフォーニエンの政治の実権を握ることとなった。大公の権限は法と議会によって平時は制限されることとなったが、ベッケンマンが同時に開始した定例報告は現代でも続く、大公に毎週一回国内外の情勢を伝える首相の大切な職務ともなっている。
 アイゼンバルク公はなぜ立憲君主制への移行を目指したのだろうか。これには諸説ある。
 19世紀の半ばから欧州各国、とりわけ西ヨーロッパでは高すぎる税負担の解消などから、政治への参加を求める市民革命が発生し、従来の王政が少しずつ壊れていっていた。ヨーロッパととりわけ強い繋がりを持っていたカリフォーニエンは新大陸の国ではあれど欧州から大量の移民もあり、その影響を恐れたからとも言われている。
 いずれにせよ19世紀後半に現代型議会制民主主義体制に移行したカリフォーニエンは現在まで続く政治システムの一応の完成を見せた。時代の流れによって変化しつつ、現在では61人目の首相が就任している。

選出

 議員内閣制が採られている国と同様、国会議員から選出される。「上院の優越」方式のカリフォーニエンでは、上院議員の3分の2以上の賛成で首相が指名されるが、近年政党が分裂・多党化するにつれて3分の2以上の賛同を集めることが困難になっている。そこで例外的に、3分の2以上の賛成票が集まらなかった場合、国会内で2回決議を取り2回連続で過半数以上を獲得した候補者を首相に指名することができることになった。これの目的は仮にねじれ国会のような状況になった場合でも首相の指名が困難あるいは不可能になってしまうことを防ぐことにある。
 内閣の閣僚は3分の1を超えない限り民間から選出することが可能であるが、首相に関しては必ず現役の上院議員から指名される必要がある。
 さて、国会で指名されたのち、大公がこれを承認し任命することで首相の就任が決定される。大公は1回の承認手続きのうちに1回限り、国会で指名された候補者を拒否できる権限があるが、これは滅多に実行されない。その場合国会では再び首相の指名手続きを行わなければならない。

権限

 行政の長として、閣僚を選出し内閣を組閣して、政治を執り行う権限がある。また憲法学上、カリフォーニエン国防軍の最高指揮権は首相が有しているとされ、最高司令官としての権限もある。
 国会に対しては、上院のみが行うことができる首相の不信任案に対し国会を解散させることもできる。
 

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

メンバーのみ編集できます