世界のあらゆる国の経済空間の中で、国家によって決められた集住地域の機能センターとして機能していた都市は、今やグローバル、ナショナル、リージョナルな多くの相互依存関係に縛られている。
ヨーロッパ全体の統合プロセスを背景に、東欧の旧社会主義国の都市が国際的なつながりを築き、国内および国際的な都市システムの中で新たな経済的機能や役割を担うという新たな可能性が生まれているのである。都市は今や自律的なアクターであり、意思決定者であり、独自の国境を越えた関係を築くことができる。
一方で、新たな国境や障壁の設置により、新たな周辺状況が発生し、都市地域の経済的・社会的発展に影響を与える可能性が発生した。
すなわち国境が開放され、東中東欧経済が世界市場に統合されたことで、この地域の都市は、経済拠点としてヨーロッパや世界の都市間競争にさらされるようになったのである。
社会主義社会では、政治経済行政、情報通信インフラ、研究開発施設など、社会や経済の調整や組織化に役立つすべての要素が、それぞれの首都に集中しているという特徴があった。
1990年代には、この構造的優位性が、首都の経済的優位性の強化につながったのである。
旧共産圏地域内だと他にも、西欧との距離が近く上記の特徴を兼ね備えていた
ワルシャワ?・
ブタペスト?・
プラハ?の三都市の急激な発展がこの優位性を証明している。